LED材料

LED材料
放出された光の波長(色)は、pn接合を形成する素材のバンドギャップの大きさが関係する。発光ダイオードでは近赤外線や可視光、紫外線に至る波長に対応したバンドギャップを持つ半導体材料が用いられる。一般に発光ダイオードには発光再結合確率の高い直接遷移型の半導体が適する一方、一般的な半導体材料であるケイ素(シリコン)やゲルマニウムなど間接遷移型半導体では、電子と正孔が再結合するときに光は放出されにくい。しかし、黄色や黄緑色に長く使われてきたGaAsP系やGaP系などドープした不純物の準位を介して強い発光を示す材料もあり、広く用いられている。
以下の素材を使用することにより、さまざまな色の発光ダイオードを作り出すことができる。
• アルミニウムガリウムヒ素 (AlGaAs) - 赤外線・赤
• ガリウムヒ素リン (GaAsP) - 赤・橙・黄
• インジウム窒化ガリウム (InGaN) /窒化ガリウム (GaN) /アルミニウム窒化ガリウム (AlGaN) - 橙・黄・緑・青・紫・紫外線
• リン化ガリウム (GaP) - 赤・黄・緑
• セレン化亜鉛 (ZnSe) - 緑・青
• アルミニウムインジウムガリウムリン (AlGaInP) - 橙・黄橙・黄・緑
• ダイヤモンド (C) - 紫外線
• 酸化亜鉛 (ZnO) - 青・紫・近紫外線(開発中)
• ペロブスカイト半導体 - 赤・黄・緑
以下は基板として利用されている。
• 炭化珪素基板 (SiC) - 青
• サファイア(コランダム)基板 (Al2O3) - 青
• ケイ素基板 (Si) - 青